人生逆転のマレーシア留学

何もなかった男が、人生逆転するまでの軌跡を綴ります。

【なぜ勉強は必要なのか?】太宰治の「正義と微笑」に勉強の本質が書いてある

 

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どうも、ユウト@Just_Yuto)です。

 

「なぜ勉強するのか?」

 

こういった疑問を抱いた事のない人はいないハズ。子供とは、とりあえず勉強させられる生き物ですが、しかし、大人になって社会で働いてみても、学校で習った数式や、理科での実験が役に立った試しがありません。

 

  • 「勉強って、する意味あるのかな?」
  • 「勉強の本質ってなんだろう?」

 

という、あまりにも漠然とした疑問は、太宰治の「正義と微笑」が答えてくれました。

面白い本なので、気になる方はぜひ読んでみてください!

 

太宰治の「正義と微笑」に勉強の本質が書いてある 

書籍の紹介 

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編小説。初出は「正義と微笑」[錦城出版社、1942(昭和17)年]。8歳のときに実業家・政治家の父を亡くし、現在は病気の母と結婚を控えた姉、帝大生の兄と暮らす芹川進の、16歳春から17歳暮までの日記で、マタイ6章16節に刺激されて掲げた「微笑もて正義を為せ!」というモットーが印象的である引用:Amazon

 

この本の主人公は、16歳の学生です。

そして、黒田先生という英語教師が、勉強の本質を教えてくれます。

 

もう、これでおわかれなんだ。はかないものさ。実際、教師と生徒の仲なんて、いい加減なものだ。教師が退職してしまえば、それっきり他人になるんだ。君達が悪いんじゃない、教師が悪いんだ。じっせえ、教師なんて馬鹿野郎ばっかりさ。男だか女だか、わからねえ野郎ばっかりだ。こんな事を君たちに向って言っちゃ悪いけど、俺はもう、我慢が出来なくなったんだ。教員室の空気が、さ。無学だ!エゴだ。生徒を愛していないんだ。俺は、もう、二年間も教員室で頑張って来たんだ。もういけねえ。クビになる前に、俺のほうから、よした。きょう、この時間だけで、おしまいなんだ。もう君たちとは逢えねえかも知れないけど、お互いに、これから、うんと勉強しよう。

 

黒田先生は、教師という職業に嫌気がさしている様子で、この授業を境に教師を辞めるような発言をします。半ば自暴自棄になりながら、しかし包み隠す事なく、先生の口から本音がこぼれ出ているのが分かります。

 

勉強というものは、いいものだ。代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強して置かなければならん。日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でなくて、心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、かならずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に直接に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!

 

  • カルチベート(cultivate)=磨く、洗礼する
  • カルチュア(culture)=教養

 

勉強は、人格を完成させるのだと。たとえ勉強したことを忘れても構わない。大事なのは、「勉強する」という行為は努力を教え、人格を磨くのだと。

学生時代に勉強をしなかった人、つまり無教養な人は、自分本位なエゴイストになるのだ、という事です。

 

これだけだ、俺の言いたいのは。君たちとは、もうこの教室で一緒に勉強は出来ないね。けれども、君たちの名前は一生わすれないで覚えているぞ。君たちも、たまには俺の事を思い出してくれよ。あっけないお別れだけど、男と男だ。あっさり行こう。最後に、君たちの御健康を祈ります。

 

そして、最後はこう締めくくって、黒田先生は教室を後にしました。

 

「男と男だ、あっさり行こう。」 

く〜、カッコイイですねぇ!

 

 

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