人生逆転のマレーシア留学

何もなかった男が、人生逆転するまでの軌跡を綴ります。

ボクシング歴4日の初心者が、女子(経験者)と人生初のスパーリングをしてみた結果【男vs女】

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あらすじ 
格闘技歴ゼロの初心者である僕は、つい4日前から、総合格闘技のジムに入会し、日々ボクシングのトレーニングに励む。そんな中、スパーリングに人生初挑戦。スパー相手はなんと、ボクシング歴5ヶ月の女性。男と女の殴り合い。果たして結果は…?

 

どうも、ユウト@Just_Yuto)です。

前回の記事で書いた通り、僕は4日前からマレーシアにある総合格闘ジムで、ボクシングをはじめました。

 

関連記事:格闘技経験なしの20代初心者が、マレーシアのジムでボクシングを習い始めてみた 

www.yuto-malaysia.com

 

そしてつい昨日、トレーニング後にコーチから

「ユウト!明日から本格的な練習が始まるから、グローブを買っておけよ!」

 

と言われ、練習後、その足でEverlastというブランドのボクシンググローブを購入。

 

 「よっしゃ〜!ついにマイグローブを買ったぞ!」と浮かれていました。

翌日(というか、この記事を書いている今日)、でたらめに大きいボクシンググローブを抱え、ジムに向かい練習は開始。

 

この日の練習生は、僕を含め10人ほど。女性も一人いました。平日の昼間から練習に来ているわけですから、結構ガチで格闘技をしている人がとにかく多い。一方で、たまたま大学の夏休みでこの時間から練習に参加している、ど素人の日本人。場違い感が半端ないのですが、みんな優しく迎え入れてくれます。

 

 

ボクシング歴四日目にして、まさかのスパーリング

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いつものように、準備体操、縄跳び、シャドーボクシングをこなします。

いくら初心者とはいえ、もうジムに入会して4日が経ちますから、ゼェゼェいいながらもこれらの基本練習を淡々とこなします。

 

基本練習が終わり、

「よし!これからグローブを使った練習をはじめるぞ!みんな、グローブ用意して!」

 とコーチからの指示が。

 

いよいよマイグローブを使う時がやってきました。

昨日まではシャドーばかりでしたが、ついにこのグローブでサンドバッグやらミットやらをぶん殴れるんだろうなぁ。ワクワクしながら、グローブをつけます。

 

しかしこの後、コーチから意外な指示が!

「じゃあ、これまでに習った技を自由に使っていいから、スパーリングしよっか!ほらみんな、コンビ組んで!」

他の練習生は、朝飯前と言わんばかりに「オッケー」などと返事をしながら、スパー相手を見つけます。

 

しかし、昨日グローブを買ったばかりの僕は、スパーどころか、パンチの打ち方くらいしかまともに教わっていない。

 

(えっ、いきなりスパー?ディフェンスの方法も、ステップもあんま知らないぞ…?)

と戸惑ってている僕に、コーチは

 

「ユウト!お前のスパー相手はこの子だ!」

 

と、インド系マレーシア人の女性を僕のスパー相手として選びます。

多分OLかな?「よろしくね」とはにかむ彼女の体格は、ごくごく普通の女性。

僕に比べると、ひと回り以上ガタイが小さい。

 

挨拶がてら格闘技歴を尋ねると、このジムに通い始め、4~5ヶ月ほどボクシングを習っているという。

ボクシング歴4日目の僕から見れば大先輩。しかし、ボクシング以前に、僕らは男女であり、力や体格がまるっきり違う。

 

男として手加減すればいいのか、それとも、ボクシング初心者として、胸を借りるつもりで果敢に攻撃していいのか…てかそもそも、ボクシングってどうやるんだ…

 

などと迷っているうちに、無慈悲にもスパーリングは開始。

 

初スパーリングの相手は女性。まさかのボコられかける…?

「さすがに、女性相手に本気では殴れない。まずはディフェンスに徹して相手の様子を伺おう。」そう決めた僕の顔に、彼女の素早いパンチが飛んでくる。

 

パンッ!パンッ!

 

左ジャブと右ストレート。ディフェンスを習っていない僕は、どうにかグローブでこの攻撃を防ぐ。ガード越しに、彼女が割と本気であることが分かります。

 

「おいおい…結構ガチじゃん…」などと思っているうちにも、彼女のラッシュは続く。日々のトレーニングで体得したのであろう、コンビネーションが次々と飛んできます。

 

ガードなんか知らない僕はもう、野性の勘と反射神経に任せて、攻撃を交わし、払い退け、そうしてどうにか距離をとります。

素人にしては意外と動けている自分に少し自信がついたのと同時に、ここで初めてスパーの雰囲気や、力加減をなんとなく理解しました。

 

「この人ボクシング上手いな。しかも割と本気だ。よし、殴ろう。女がどうとか、男がどうとかは考えなくて良いっぽいな」と、覚悟を決め、守りの姿勢から、攻めの姿勢へと切り替えます。

 

とはいえ、スパーリングなので本気では殴りません。せいぜい5割くらいの力で、パンチはほぼ寸止め。

 

攻めの姿勢に入った僕は、まず、練習で習ったワンツーパンチを繰り出す。しかし当然、彼女はワンツーに対するディフェンスを知っているようで、ひらりと避けられる。

 

その後も、教わったコンビネーションなんかを試しに打ってみても、彼女にかわされ、同時にカウンターパンチをもらいそうになり、それをなんとか防ぐ、といった攻防が続き、スパー終了のタイマーが鳴る。

 

どうやら、ボクシングの試合同様、一ラウンド3分でこのスパーは行われているようだ。サクッと水分補給をし、立て続けに2ラウンドが開始。

 

スパー2R目:女子のボディにカウンターを食らわせる

なんとなくスパーの雰囲気が分かってきた僕は、ほどほどの力加減で彼女にパンチを打つ。しかし彼女は上手く避け、今度は僕にパンチを打つ。僕もなんとか避ける。そんな攻防が、1ラウンド目のように続くが、技術量や練習量は彼女の方が上回っているため、彼女には手数で負けてしまい、いまいち攻撃に徹することができない。

 

そこで僕はようやく、「リーチ」という概念を思い出した。

格闘技においては、リーチのある選手の方がより広範囲まで攻撃が届くので有利です。

相手は僕よりひと回り以上小柄な女性。僕の方が、明らかにリーチだって長い。ということで、間合いを取るように意識し始める。

 

彼女がパンチを打つ為に踏み込んできたので、すかさずバックステップで後ろに下がってみる。すると、面白いくらい攻撃をかわせるようになった。手や腕を使ってガードをするわけでもないので、カウンターだって狙える。

 

「そうか!こうやってカウンターを狙うのか!」

 

と、理解し始めた僕は、パンチに合わせてボディーブローを軽く打ってみたら、見事に相手のボディにヒットした。

 

「ウッ…!」

 

と顔を歪ませる彼女。少し強いパンチが当たってしまったのかも。

「あっ、ごめんね…」と僕が声をかけるや否や、「うん、大丈夫!急にあなたの動きが変わったから、びっくりしたわ」とはにかんでくれ、スパーは再回。さすが先輩。お強いです。

 

このボディで彼女にも熱が入ったようで、さらにスパーは白熱した。

ステップを使い体を動かす。相手の動きを読む。パンチを打つ。相手の攻撃をかわす。

一見、文字に起こすとシンプルですが、ボクシングは奥深いです。

 

スパーリングのコツを掴み、面白くなってきたところで2ラウンド目が終了。

「あざした!」とお互い笑顔で挨拶。

 

お決まりの水分補給をした後、3ラウンド目が開始。

 

3R目。女子ボクサーから顔面パンチをもらう

間合いをとり、カウンターまで決めてくる僕を初心者扱いしなくなったのか、彼女の勢いは更に増した。

彼女の手数が多くなる。僕も負けじと、フットワークで体を動かしたり、パンチを繰り出すものの、少しの隙を突かれ、僕ははじめて顔面に軽くパンチをもらってしまう。

 

「あっ、ごめんね」と言う彼女だが、戦いが楽しくて仕方なく、アドレナリンがドバドバ状態な僕は、「うお!パンチ貰っちゃった!めっちゃ強いっすね!」と笑いながら、大丈夫なことを伝え、スパーを続ける。

 

僕が昨日今日で習った基本的なコンビネーションなんて、おそらく通用しない。多分、彼女はすでにディフェンスの練習をしているはずだから。

 

そう思った僕は、変則的な攻撃をするように切り替えた。

 

というのも、格闘技経験こそない僕だが、格闘技自体はよく見ている。あの選手はこんなパンチを打つとか、こんなカウンターを決めるとか、格闘技の知識はある。

それに、小学生の頃の兄弟喧嘩や、高校の授業で習った柔道を思い出し、相手と対面した時、どう戦っていたかを思い返す。その経験と知識を手探りに思い出しながら、スパーに落とし込んだ。

 

ここまでの僕は、やけにボクシングの型にとらわれていた。そりゃあ、僕より長いことボクシングをやっている人に、技術量で勝るはずがない。

 

それよりも、自分の経験や見てきた格闘家達のファイトスタイルを思い出して、そこにボクシングの基礎を落とし込むように工夫した。

 

例えば、左ジャブからパンチを繰り出すのではなく、いきなり右ストレートを打ってみたり、左ジャブと見せかけてボディーブローを打つフェイントを仕掛けてみたり。ストレートで顔ばかり狙うのではなく、フックやアッパーを駆使してみたり、ボディーを狙ってみたりする。要は、どうやって相手をぶっ倒すかを、冷静に考えました。

 

特に彼女の場合、顔をよくディフェンスする傾向があって、ボディがガラ空きな事が多い。だから、変則的なパンチを繰り出しつつ、ボディを狙う。するとガードが下がるので、顔の防御が甘くなり、色んな攻撃が入りやすくなる。

 

でも、攻撃ばかりに集中していると、防御が雑になってカウンターを食らうかもしれない。だから、ステップで相手を撹乱させたり、さっき覚えた間合いを取ったりしながら、腕を上げてガードを意識する。

 

実際に戦いながら相手を分析したり、ファイトスタイルを見直すことで、3ラウンド目にしてようやく、自分のボクシングスタイルを見つけたような気がしました。

 

こうして白熱したスパーは、3ラウンド、4ラウンドと続き、ようやく終了。

 

最後は、お互いに健闘を称え、笑顔でお礼を言い合いました。

 

結論:格闘技やってる女子は、めっちゃ強い

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3分1ラウンドのスパーリングを4回、初心者がやらされるなんてあまり聞いたことがありません。

 

マススパーで、かつ相手が女性でしたが、それでも結構キツかったです。

しかし、それ以上に戦う事に対して楽しさを覚える自分がいました。

 

「ふざけんなこのやろう!」と怒り狂い、力任せに大振りのパンチを打つだけなら、多分ボコボコにされていたでしょう。

僕の場合、序盤は分からずに戸惑っていたものの、戦いながら、この4日間で習ったボクシングの基礎を思い出しつつ、相手を冷静に分析して戦う事で、ようやく対等に打ち合えました。

 

今回、手合わせしてくれた女性はとてもボクシングが上手く、僕が初心者なので、ある程度は手加減してくれたと思います。格闘技未経験で運動もあまりしていない素人男性と本気でボクシングルールの試合をしたら、多分彼女が勝つんじゃないかな。

 

そのくらい、格闘技をやっている人とそうでない人とでは、例え男女であろうと、大きな差がある事を実感しました。

 

格闘技というと、どうしても男性が好んで習うイメージがありますが、いざ暴漢に襲われた時に身を守れた方がいいので、もっとたくさんの女性も習った方がいいのでは?と思いました。

"可愛い子には旅をさせよ"じゃないですけど、可愛い女の子には、格闘技を習わせた方がいいかもですね。

 

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